気軽に世界に一つだけの万年筆、デコカクノのススメ

万年筆

こんにちは、コラージュ手帳・公認講師の福永彩子です。
今日の記事は簡単にオリジナルの万年筆を手に入れる方法についてです。

またもやClubHouseネタなのですが、
文具のルームで「オススメのかわいい万年筆は?」という話をしていたときに、
文具王の石津さんから、「”でこかくの”いいですよー!」というお答えがありました。
ん??でこかくの?DecoKakuno?デコカクノ?
さっそくググってみたところ、デコ+カクノ、つまり「カクノ」という万年筆を
「デコレーション」したもの、ということだそうで。
2020年5月9日のテレビ朝日系で放送の番組「タモリ倶楽部」でも紹介されたらしいです。

そもそもカクノとは?

まずデコレーション云々の前に「カクノ」とは何ぞや?という方もいると思うので
ご紹介しておこうと思います。

カクノとはPILOT社から出ている商品で、一言でいうと「入門編万年筆」です。
敷居の高い印象のある万年筆ですが、「きっと書くのが楽しくなる」をモットーに
扱いやすい工夫がされています。
例えば書く時の角度が一目でわかるように「えがお」のマークが書かれている、
六角形になっており転がりにくくなっているなど。
しかもお値段が1,100円です!しかもカートリッジインクが1本ついているので
すぐに書ける。まさに万年筆界の革命児や!
ちなみに2014年にはグッドデザイン賞も受賞しました。

詳しいスペックや使い方についてはこちらをご覧ください。https://www.pilot.co.jp/products/pen/fountain/fountain/kakuno/

改造万年筆、デコカクノの作り方

さて、この「カクノ」をどうカスタマイズするかといいますと、
カクノの中でも透明(スケルトン)タイプを使うようです。
(文具フリークの間では「カクスケ」と呼ばれているそうです。)
インクのカートリッジを差し込んだとき、もしくはコンバーターを付けたときに余る
スペースの部分にいろいろ入れたり塗ったりして楽しむみたい。
どうデコレーションするかはあなたの工夫と器用さとご予算次第!
以下に代表的なつくり方をご紹介してみます。

デコカクノの作り方・初級編「入れる」

材料・マスキングテープ、色紙、包装紙、千代紙、コピー用紙など
まずは初級編から。これは透明軸のところにお好きな色紙などを入れるだけ。
マスキングテープの場合は適当なコピー用紙などにテープを張り付けて、
それを軸に入れましょう。入れるときには、あらかじめカーブをつけておくのがポイント。
100均にもいろいろかわいいのものがあったりするのでお好きなものを探してみてください。

デコカクノの作り方・初級編「詰める」

材料・ビーズなど
こちらも簡単。軸の部分にお好きなビーズを入れるだけ。
カートリッジインクを差し込んでも底の部分に約2cmほどの空間があるのでそこにビーズ等を入れます。
注意点としては、誤飲時に対応するための空気穴が底に空いているので、あまり小さいサイズのビーズだと漏れてしまいます。
シールなどで塞ぐか、サイズが大きいビーズを使うといいでしょう。

デコカクノの作り方・中/上級編「レジン」

材料・レジン、UVライトやLEDライト(太陽光で固まるものも)、ドライフラワー、ビーズ、手芸用パーツ、ビニール手袋など
手芸店、100均などで材料がそろいます。
これは少々ステップアップ。
底の部分に約2cmほどの空間にレジンを流し込んで固めるという方法です。
空気穴からレジンが漏れるので、マスキングテープなどで養生するのもいいでしょう。
固まる前の液に触れてしまうとレジンアレルギーになってしまう恐れがあるので、
作業中は換気をしっかり行い、直接触れることのないようにビニール手袋などを着用しましょう。
100均には手芸コーナーにレジンに封入するようなパーツがそろっていますが、私のお勧めはネイルコーナーものぞいてみること!
ホロやドライフラワー、ラメなどかわいいパーツがそろっています。
レジンを入れると、重心のバランスが変わりやすく、人によっては書きづらくなってしまうことも
考えられますのでそのあたりは様子を見つつ行ってみてください。

デコカクノの作り方・超級編「染める」

なんと、プラスティック部分を染める高度なテクニックもありました。
実際にやっている人がいらっしゃいましたので、詳しくはこちらをご覧ください。

樹脂染色法 ー①染色の基本編ー - 筆記具大学 万年筆研究科
 カクノへ染色する方法や各種の柄の染色法について,シリーズで解説していきます.樹脂染色へご参考,応用いただければ幸いです.  ただし,本方法による事故について責任を負いません.自己責任にて実施してください.なお,呼吸器疾患がある方は控え下さい.  今回は,染色の基本というタ...

デコカクノ実際に作ってみた!材料はこちら

一通り作り方を予習したところで私も実際に作ってみました。
「つめる」「レジン」の合わせ技でチャレンジ。
使ったものはこちらです。

・UVライト(ジェルネイル用)
・ジェルクリーナー(未硬化のジェルをふき取るためのもの)
・ジェルネイルトップコート(透明)
・ネイル用ホロ
・UVレジン(色付き)
・蓄光パウダー
・シェル風パーツ

ジェル用の道具はもともとセルフジェルネイルをやるので手持ちのものを。
インターネットでスターターキットを買いました。

https://bynaillabo.com/c/gelnailkit_light
このキットですが、雑貨店などにももう少し安いものが売っているかと思います。
また時間はかかりますが太陽光で固まるUVレジンもあります。それぞれの説明書きを確認してください。

ネイル用ホロはダイソーのネイルコーナーで見つけました。
6色セットで100円です。今回は宇宙っぽいイメージにしたかったので寒色系の3色を使用。

蓄光パウダーとシェル風パーツ、UVレジンはダイソーの手芸コーナーにて。
UVレジンは透明のものを好きな色に着色することもできますが、今回はお手軽感重視で
色付きのものを。

デコカクノ実際に作ってみた!手順はこちら

①万年筆の軸を外す。
②軸の底にホロを詰める。誤飲防止の穴がふさがる程度にいれたら
シェル風パーツもバランスを見て入れる
③カートリッジ部分にトップコートを塗り、蓄光パウダーをつける
④万年筆のふたの部分にUVレジンを塗る
⑤ホロと蓄光パウダーをUVレジンを塗った部分につける
⑥ホロの上からジェルネイルのトップコートをつける
⑦UVライトで硬化する
⑧ティッシュにジェルクリーナーを含ませ、蓋部分を軽く拭き取る

所要時間はだいたい10分くらいでした。
結構簡単です。

ちなみに蓄光パウダーを使っているので暗いところでほんのり光ります。

カクノはインクが出なくなりやすい?乾燥しやすい?

カクノは小学生など小さいお子様からをターゲットとして作られている製品の為、
キャップや軸部分に誤飲時にも呼吸ができるように配慮された空気穴があけられています。
その空気穴が原因でインクが乾燥しやすく、書けなくなりやすいといううわさが…。
改良されてそれが解消されているという話も聞きますが、気になる方はレジンや接着剤などを使って
空気穴をふさぐのもいいかもしれません。

以上、今回はオリジナルの万年筆を作る方法についてお話してみました。

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